叶わなかった夢と友達への思い

学校を休学していなかったら、今年の2月に国試を受けているはずでした。
もう学校を退学するというのに、私はなんで自分が国試を受けないのだろうと考えてしまいます。国試に合格して助産師になる友達が羨ましいです。そう思うのは、まだ私の心のどこかに助産師になりたい気持ちがあるのかもしれません。

退学することは正直悔しいです。
助産師という素晴らしい職業につくことができなくなるからです。
おこがましいけれど、私がもし助産師になったら、途上国のお産で命を落とす妊婦さんがいなくなるように、途上国の母子保健の向上に努めたいと思っていました。
そのために妊婦さんと家族が安全にお産をすることができるよう、正しい知識で考えられる助産師になりたかったです。

私が助産師になろうと思ったのは、母の出産に立ち会ったのがきっかけでした。私が中学1年生の時に母が妹を出産しました。母のお産を導いてくれたのはお医者さんと助産師さんでした。特に、助産師さんは陣痛開始から腰のさすり方や水のみでの飲ませ方を私に教えてくれ、私も母のお産を支えることができるようにしてくれました。何度も様子を見に来てくれる助産師さんはとても心強かったのを覚えています。母が何時間も苦しんで、痛みに耐え抜く姿を見て、お母さんの強さを猛烈に感じました。やっと生まれてきた妹を初めて抱っこした時、「なんっって可愛いのだろう、世界一可愛い天使だ~!!!」と思いました。そんな母のお産に立ち会えたのは素晴らしい経験で、私もお産を支える助産師になりたいと次第に思うようになりました。

高校生になり、ある時JICAの情報誌を見ていて、世界にはお産で命を落としてしまう妊婦さんや赤ちゃんがたくさんいることを知りました。母が妹を無事に出産できたのは、たまたま日本がケアのしっかりした国で、妊婦や新生児の死亡率が低い国だったからだと気づきました。世界には母のように医者や助産師のケアを受けられずに、お産で命を落としてしまう人がたくさんいるというのは、とても衝撃的で私はなんとかして途上国の母子保健の水準を向上させたいと思いました。

志望する大学に合格した私は、やれることはなんでもやろうと色々なところで学ばさせていただきました。学校の勉強のほうは追試ばかりで、私の熱意も虚しく、ついていくのがやっとでした。けれど、看護について学ぶことはとても楽しく充実していました。

そんな時、統合失調症にかかってしまいました。幻聴が聞こえたり、やる気がでなくなってしまう病気です。何十年もこの病気と付き合っていかないといけないと知り、助産師という夢を諦めることにしました。(大丈夫!私は別の道でゆるーく楽しむ予定!)

正直助産師になることができる友達が羨ましいですが、その友達がこれから先助産師として活躍していくことが誇らしくもあります。お産に関わっていけるなんてとっても素晴らしいです。また、そのために血のにじむような努力してきた友達のことを本当に尊敬します。きっと私の友達なら、思いやりのある素敵な助産師になると確信しています。


看護師試験、保健師試験、助産師試験を受ける皆のこと心から応援しています。風邪をひかずに乗り切ることができますように、皆が実力を発揮できますように祈ってます。皆なら素敵な看護師、保健師助産師になれます!夢叶いますように!