はるかの日記

統合失調症の闘病日記。病気だけど明るく生きていく方法を模索中!

統合失調症患者が社会に出てみてわかったこと

お医者さんには3年間以上、あなたは働けないよと言われ、就労を禁止されておりました。

 

そんな中、実家に帰ってきて、仕事を始めてみたら、新しいお医者さんは「あれー始めたんですかー」と笑っていました。

いつも温かく見守ってくださっていました。

 

統合失調症の患者は大体の人が人間不信になっていると思いますが、私もその中の一人でした。

しかし、人の痛みを少しでも自分の過去の苦しみと照らして話を聞くことができるという点で、私は大きな人望を得ました。

 

統合失調症の患者が接客業に就くこと自体、本来ならお医者さんは反対してもおかしくないくらいの今までの理論に反することです。それを理解した上で、それでも接客業について思ったのは、「統合失調症患者が接客業をできない」なんていうことはないということです。たしかに、大変な場面はたくさんあって、幻聴として私の悪口が聞こえることがたくさんあることもありました。しかし、それがリアルな意見ではないとわかったのは、一緒に働いてくださった方達が気づかせてくれたからだったと思います。お客様のことを大切に思う接し方が出来たし、同僚のことを大切に考えて、気持ちよく働けるように言葉をかけていたつもりでした。

 

今回挑戦をしてみて、病気だからといって自分に制限をかける必要はないことを学びました。

 

バスや電車で人が沢山乗っているのが怖かったりして、出勤が遅れたり、吐き気がしながらも出勤したこともありました。社会のルールとして、時間に遅れたりすることはあってはならないことです。それを許容してくださったのは、柔軟性のある会社だったからなのかもしれません。

 

一人の社会人として見られることが、こんなにもありがたいことだと思え、悩めることにさえ感謝できるのは、あの3年間の悔しい思いがあったからだと思うのです。いつも自分が普通の人間ではないことに劣等感を感じながら生きておりましたが、自分に制限をかけないことは可能なのだと思います。

 

自信を持ちすぎて、謙虚さを失わないように、と思っていました。お金がありすぎて、我慢をすることを忘れないようにと思っていました。人がしてくれた愛に溢れた行動に対して感謝の気持ちを忘れないようにと思っていました。

おそらくこのような気持ちは、貴重な経験により私が大切だと気づいた価値観であり、他の人には理解し難いものなのかもしれません。だから、この気持ちを他の人が理解していない行動を見ても、それに影響されずに自分を曲げずにいることができました。

 

私が働いている中で常に考えていた信念はもう一つあります。”常に弱い立場の人のことを考えて、問題を解決するように努めたり、困っている人がいたら物理的にも精神的にも助けたりすること。”

上の立場の人の気持ちも考えてみて?とアドバイスを受けたことがありますが、その経営者だったり上司が本当に会社全体のことを思っての行動をするならば、必ず真理は見えてきます。

弱い立場にいる人や困っている人を助けることを実践できたのは、病気という辛い出来事を経験した上で、社会に出たからだと思います。ただ、それでも会社のルールに従い、お客様ファーストではない発言をしてしまったことがありました。その瞬間、私は人としての心を失ったと自分の行動を、恥じました。笑   仕事を辞めてから、自己を省みた時、もっともっと人の痛みを想像できるようにならなければただの薄っぺらい30代になってしまうと警告しました。

 

私にはまだまだ経験が必要です。

これからまた社会で活躍する経験が必要です。

そして、それは私だけではなく、皆さんにも様々な方法で可能なことです。もし今毎日辛い気持ちで病気の症状と闘っているのなら、決して諦めないで欲しいです。死にたくなるほどの辛い孤独や社会に不必要とされる気持ちに負けないで欲しいです。あなたにはその経験を生かすことのできる可能性があります。そして、あなたのことを認めてくれる人が社会にはたくさんいます。もしパートナーや家族や学校から、理解されなかったとしても、その価値観だけに縛られずに自分を大切に思い直せる場所が社会です。

 

明日身体が動かなくなるかもしれないから、この社会に遺すことのできる私の思いやりだったり愛だったり...形の見えないものを実践しています。そんな大した人間ではないし、いつも自らの甘さを病気のせいにしている弱さを持っているんですが、気持ちだけはいつも大きいのです。笑

 

大丈夫!自分の可能性を信じてみましょう!