障害は個性か
障害は個性だと励まされたことがありました。
本当に本当に怒り狂って、こんなに私を苦しませるこの病気は個性じゃないよと説明しました。
そんな明るいものではないの、この病名で私は労働を禁止されていたと。
そのあと、その心底クレイジーな彼は、はるははるだよって言ってました。
それは少し嬉しかった。
障害を持ったひとりだけれど、私は私なんだって初めて気がつきました。
それまでは病気を治すことを必死に頑張って、統合失調症の研究結果のニュースを見て、薬の情報を見て、海外のサイトと比較して、予後を予測して生活して、統合失調症患者として自分を見ていました。
そればっかり見つめて、自分のその他の魅力に全く気がつかなかったです。
寛解後に恋人ができましたが、とても変わった人です。
彼は、統合失調症患者が短所と言われているのを、全部長所のように変換する能力があります。
たとえば、
嘘をつけない→正直
疲れやすく、根気がない→人を頼ることができる、状況を説明できる
迷う→真剣に考えている
融通がきかない→自分に自信を持っている
理想ばかり追っている→理想に向かって行動している
自分のポリシーに反する仕事はできない→過去に執着せず、自分の今を生きようとしている。すぐに行動する力がある。
マイナーな生き方をしている、多数派と同じことができない→気にしない力が強い
(↑長所に変換されて少し誇張表現もあるかもしれないです。お許しを。)
よく笑うことも、努力していることも認めてくれました。
そして、努力し続ける姿はきっと1番美しいのだと言ってくれました。
そう考えたら、私たち統合失調症患者も一人の人間であり、一人一人素晴らしい魅力を持っているのかもしれません。そして、それはいい意味で誰かを励ましたり、幸せにするのかもしれません。
障害は個性というのは、そういう意味なのかもしれないな、とやっとこさ気づいてきました。
統合失調症という経験は、必ずしもいいものばかりではないです。だからといって、自分を病名で当てはめて、落ち込む必要はないのですね。
大丈夫。これからの人生、ぐっと堪えれます。
自分の素晴らしさももっともっと伸ばしていけるし、楽しむことも、苦しんで泣くこともできます。
その時、そばに誰もいないかもしれない。
でも、ちゃんと自分がいることを忘れずにいたいです。