人間は他の動物とは違い、言葉が使えるので極端に疲弊し、これまでの人生では考えられないような体験をすることがある。
そしてそんな人たちは切り捨てられ、何かによって生活を著しく制限されるということは生きる希望を失わせ、何もできなくなってしまう。
海外から輸入された治療法も大いに役立つのですが、もっと役立つのは日本の社会や文化の実情と日本語の特性に合わせた研究だろう。
日本の秩序を保つために患者、そして治療する医師にそんなシステムを信じこませた教育をするのはきっともうすぐ終わりになると思う。
時代の移り変わりを、この5年ほどで体感できているので、満足しよう。
それでも未だに入院している人の話を聞くたび、無力感でいっぱいになる。もう少しぐっと堪えているか!
会話をする上で、大事なのは理論やではなく、その人の表情と言葉の意味に目を向けることだとやっとこさ理解してきた。
言葉の意味が複雑である限り、いつまでも研究が仮説の域を超えないなら、ちゃんと人が前を向いていけるように聞いて話そう。
その価値観を得られたのなら5年間は無駄ではないよ。